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台湾旅行記とローカル台湾文化。哪吒三太子(太子爺)の追っかけ。

台湾お廟入門① -台湾のお廟とは?&台湾の宗教-

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今回から新シリーズ《台湾お廟入門》に入っていきます!

台湾に旅行にいってお廟は見るけど〜…お廟ってどんなとこなんだろう何があるんだろう?を紹介していくコーナーです。

 

台湾は宗教文化の息づく島。

数歩あるけば宗教文化を目にする台湾において、お廟文化を少し知っておくと普段の町歩きがより楽しくなります!

台湾の社会を構成する一要因である廟宇文化。

一緒にお勉強してみませんか?

 

 

こんにちは、8月からの台中屏東旅行記を読んでくださりありがとうございました!旅行記終了に伴い新シリーズを立ち上げてみました。

旅行記を書きながら道中色々と台湾宗教文化や神様についても簡易で説明してきましたが……もっと一個一個紹介したいことが、いっぱいね、あるんですよ!

 

ローカルな台湾の魅力をお廟文化を通してマニアックにご紹介しながら私もお勉強していきます。あ、あと趣味に走ります(三太子とか…)

お付き合いのほどどうぞよろしくお願いします!

 

  •  記事は個人での調べ、独自解釈を含みます。正確とは言えません。間違いなどもありますのでお詳しい方には是非教えていただけたら幸いです。
  •  記事、写真、イラストの無断転載を禁じます。記事使用の際はURL引用でお願いいたします。
  •  参考資料はまとめページ(後日作成)にまとめていきます。 

 

 

台湾のお廟とは?

 

はじめまして!

僕は台湾の神様の一人、中壇元帥哪吒三太子。太子爺とも呼ばれるよ。

 

台湾で最も信仰されている女神、天上聖母 媽祖と申します。

 

今回はまずこちら!お廟お廟っていってるけどまずお廟ってなに?から

“台湾の宗教”についても紹介していくよ。

 

 

  “台湾のお廟”と“台湾の宗教”について

 

お廟とは日本でいう神社。神様を祀る場所です。

台湾の町を歩いていると極彩色のお寺みたいな場所を見つけますよね!

台湾の歴史的建造物、神様のいるところ。もちろんそれだけでもいいのですが、もう少しお廟についてを掘ってみましょう。

 

台湾の宗教とは?

 

まずお廟を紹介する前に台湾の宗教についてお話ししましょう。

台湾の宗教は1つではありません。

台湾は日本と同じく多神教の国。

主な宗教は道教、仏教、キリスト教

 

しかし、台湾では上記の宗教もありますが、ほとんどの人の中にあるのは道教、仏教と1つの宗教にとどまらない民間信仰と呼ばれるものです。

 

よって、台湾の人にあなたの宗教は何ですか?と聞いてもよほど敬虔な信徒でない限り道教徒です、仏教徒です、とは答えないかと思います。

台湾の人々の中に息づく信仰心、それが民間信仰です。

 

台湾の民間信仰とは?

 

台湾の人の約85%が信仰している民間信仰

民間信仰とは道教、仏教、儒教ごった混ぜの、中国から受け継いだ文化に台湾独自発展をしたローカル文化。

ベースは道教で、中国では廃れてしまった祭礼儀式を未だ色濃く残しています。

 

道教は中国三大宗教のひとつ。中国の国教となった時代もありました。日本だと霊験魔導師キョンシーとかで馴染みがありますかね?キョンシーでなくても「急急如律令という呪文を映画とか漫画とかで聞いたことないでしょうか。

道教は呪術や巫術、錬丹術などを用い不老長生を極め仙人へとなることを目標とする宗教。神仙思想、老荘思想、陰陽五行思想など民間で発展してきた民間信仰を宗教組織として組織化したもの。

日本でも馴染み深い密教、風水、陰陽道、四神、星宿二十八宿なども道教から来ています。

 

しかし民間信仰は教えより現世利益の現金主義!やっぱり重要なのはご利益なのです。

 

僕は子供の守り神。運輸、交通業の神でもあるよ

 

私は航海の神。転じて海を渡った移民の守り神ともされています。

 

 

ご利益のある神様のもとにいって拝むのは日本と変わりませんね。

台湾はその信仰心が日本よりも熱心ということです。

 

お廟に祀られているのは?

 

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  台北龍山寺。仏寺であるが道教神も祀る。

 

お廟には基本的に民間信仰での神様が祀られています。
◯◯廟、◯◯宮、◯◯殿などが民間信仰道教系の神様をお祀りしていて、

◯◯寺と名前の付いているところは仏教。仏様や観音様、菩薩様が祀られています。

 

しかし宗教ごっちゃの台湾。

◯◯寺と名前が付いていても仏様と同じ敷地内に道教系の神様もお祀りしていたりします。

台北龍山寺などが有名ですね。

1つのお寺で色んな神様にお参りできます!との紹介文をなにかの本でみました。

確かに効率………的?

 

 

お廟の役割

 

お廟は神様を祀る宗教施設、祭礼儀式を行う場でありますが、その地区の中心、町会や区民館、公民館的な役割もあります。中には図書館や自習室、会議室などが併設されている大きいお廟も。

なにかあればお廟に集まって神様にお話しする。毎日お廟に集まってお茶している人もいる。

お廟はその地区の活動の中心地なんですね。

 

元々、台湾のお廟とは中国大陸から台湾に渡ってきた漢人の移民が、同族、同郷のもので集落を作り、大陸の様式に則って建てたもの。人々は元の土地から一緒に渡ってきた神像や元の土地で信仰されている神を祀り、廟での祭祀を通じて結束し、廟を信仰と活動の中心としていきました。

 

台湾で古い由緒あるお廟というとだいたい300年を超えたら。

それは1660年頃から大陸から台湾への渡来が増えたからなんだね。

 

中国大陸から台湾への海路は厳しい海域。

その為、航海の守り神である私が台湾では多く祀られたのです。

 

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  ↑ 台湾最古の媽祖廟澎湖県馬公の天后宮。

 

そして移民が増えるにつれお廟の数は増え、分香、分霊し台湾全土へ広まっていったのです。

 

古いお廟に入ってその建築様式などを見るとやはり場所場所で違っています。それは渡ってきた土地の違い、守ってきた信仰の違いなんですね。

このお廟はどこから来てどう守られてきたか、そんな想像ができるのもお廟の魅力のひとつだと思います。

 

次回は

 

さて、いかがでしたでしょうか。台湾お廟入門1回目はお廟の概念的説明ばかりとなってしまいましたね。

次はお廟で祀られている台湾の神様達、その組織についてお話ししようかなと思います。

少しでも台湾文化へのご興味の足しにしていただけたら幸いです。次回もどうぞよろしくお願いいたします。